だ・か・らっ、Dia“l”yだってばさ!

これは『戯れ言』です。また、“Diary”ではなく“Dialy”です。つまり、日記に似て非なるものです。 所謂『日記』ではありません。お間違えの無いようお願いします。(^^;A

経済(経営?)優先と初期対応

こことかここによると、東電は初期対応を誤ったという。後付ならなんとでも言えるわけで、この手の話に信憑性を保たせるには、正確で客観的な分析が求められる。
で、これらの記事だが、ちと浅い。広い意味では経済(経営?)優先ということでいいと思うんだけどね。飽くまで伝聞情報なのだが、東電

  1. ベント弁を開けるのを渋った
  2. 海水注入による冷却を渋った

らしい。これらは意味が違っていると思う。いや、結果としては同じことになるのだが、プロセスが異なる。

  • ベント弁を開ける。当然放射性物質が漏れ出る。仮に開けることによってそのまま事故が沈静化しても、放射性物質漏れによる非難が世間に渦巻き、今後の原子力エネルギー政策が縮小する。
  • 海水を注入する。設計者は「海水でも一年間くらいは問題ない」と言うが、廃炉になる可能性は海水を入れない場合に比べて遙に高くなる。これまで原子炉にかけてきた費用が消し飛ぶ。さらには、当然のことながら事故によって新規の原発は見通しが立たなくなる。

そりゃぁね、東電としてはベント弁も開けずに済むならその方が良いし、海水入れたくないでしょう。東電は私企業だけど、電気料金の他に多額の税金がつぎ込まれているわけだから、原子炉は国民の財産とも言えるし。それを守るのはインフラを担う企業の姿勢としては理解できなくもない。
また、対応が遅い・鈍いと言うけれど、スリーマイルの時は慌てたであろうオペレーターがやってはイケナイ最悪の操作を積み重ねてああなったわけだから、落ち着いて熟慮するってのもあながち間違いであると言い切れるかどうか。ただ、落ち着くのに必要な時間は、数十秒もあればいいわけで、何時間もかかかるってのはアホですな。
ただし、いくら経済性だ国民の財産だと言っても、津波の被害を計算できなかったのはヤッチマッタわけで。1,000年に一度だろうが1,000,000年に一度だろうが、圧力容器・格納容器・建屋が無傷なのに非常用発電機がやられるなんて間抜けなことがあってはならない。
東電は、ECCSが稼働できなかった瞬間にベントも廃炉も受け入れて、非難や経済性は全て諦めるべきでしたね。スクラムが上手くいったことで、間違った自信を持っちゃったんだろうな。


ベントの必要ないのに放射性物質飛散させたら酷く非難されるだろうし、必要のない廃炉もやはり非難の的になるだろうし。逡巡する気持ちは判らなくはないけどね。
繰り返すけど、ECCSがダメなら諦めるべきだったよ。ご自慢のECCSなら、ECCSと心中するくらいのことをしろよ。そうできなかったってことは、実はさほど信頼してなかったってことなんだろうな。「事故があっても、ECCSがあるから絶対安全です」みたいなことを吹聴していたのに、その自信すら嘘だったのね www