だ・か・らっ、Dia“l”yだってばさ!

これは『戯れ言』です。また、“Diary”ではなく“Dialy”です。つまり、日記に似て非なるものです。 所謂『日記』ではありません。お間違えの無いようお願いします。(^^;A

Balm Cricket!?

先週末、休日にも関わらず仕事場に居りました。
健気にも仕事をしておりましたです。(半分くらいは。)
すると、突然左後方、本棚の辺りで「どさっ」というかなんというか何かが落ちた様な音が。
イメージで言うと、松ぼっくりが床に落ちたような感じの音でした。
 
「何か本棚においてあるモノが風で落ちたか? でも、あんな音がするようなモノはないしなぁ?」
 
などと思いながらその辺りを見やると・・・・・
 
な・な・なんと・・・・・
 
私の部屋はビルの7Fなのにセミが飛び込んできやがった。
しかも、着地に失敗して墜落したらしい。(音から判断するに。)
確かに、ビル風に乗って思いの外小さな虫(蚊など)が窓から入ってきます。いくらでも。
しかし、蝉とは恐れ入った。
 
じっと見ると、彼の蝉君は大人しくしている。
弱っているのか?
彼(あるいは彼女)が鳴く奴なのかどうかは定かではないが、鳴かれたら悲惨だ。
しかも、こんな近距離で。
 
そこで、即座に救助作戦決行!
(蝉のためではなく、私のためなのだが。しかし、こんな部屋にいてもシアワセでは無かろう。)
 
手近にあるモノを物色すると“団扇”があった。
そうだ、これに乗せて窓の外へ出して進ぜよう。
 
「蝉君、蝉く〜ん、これにお乗り。僕が広い外界へ誘ってあげるよん。」
 
私の予定ではジャイアントロボに助けられる少年少女のように蝉が積極的に団扇に乗るはずだった。
しかし、しかし、しかし・・・・・・ 彼(あるいは彼女)は逃げる。
 
「てめぇ、このっ、逃げんなよぉ。」
 
せっかく救ってやろうというのに。なんと我が儘な奴だ。
だが、飛び回るほどの元気は無いようだ。
やはり弱っているのか。
ならば、なおのこと一刻も早く救出せねば。
私の気分はすっかりERのマーク・グリーンあるいはジョン・カーターだった。
(ダグ・ロスではない。けっしてケリー・ウィーバーではあり得ない。勿論、ジミー・カーターでもない。)
をぃをぃ、お前趙雲子龍だろ?
 
団扇を近づけただけでは逃げないが、団扇がふれると数歩飛びすさる。
素早く蝉の下へ団扇を滑り込ませようとするが、蝉君は足を床の絨毯に食い込ませている。
 
くそっ、絨毯なんか嫌いだ。
 
軽く数回蝉の足に団扇攻撃を加えると、彼(あるいは彼女)はひっくり返った。
よしっ、この攻撃だ。
ひっくり返ったところを素早く団扇に乗せるのだっ。
だが、世の中それほど単純ではない。
ひっくり返った蝉君は激しく羽をばたつかせて元の体勢に戻ってしまう。
戻ったところが団扇の上だと、素早く数歩飛びすさって絨毯の上に鎮座まします。
どうも絨毯がお気に入りのようだ。
足が引っかかるので安心するのか?
 
何度か繰り返すうちに蝉を団扇の中央へ乗せることに成功!
中央に乗せてしまうと、絨毯が遠いせいか、大人しく団扇に乗っている。
 
「今だっ!」
 
私は素早く立ち上がり、窓の外へ団扇を差し出して軽く振った。
 
空中に放り出された蝉君は勢いよく大空を飛び去っていった。
そのまま滑空し、地面に叩き付けられるかと心配したが、杞憂だったようだ。
目出度し、メデタシ。
 
果てしなき外界へ飛び出した蝉君よ。
彼(あるいは彼女)に栄光あれ!