だ・か・らっ、Dia“l”yだってばさ!

これは『戯れ言』です。また、“Diary”ではなく“Dialy”です。つまり、日記に似て非なるものです。 所謂『日記』ではありません。お間違えの無いようお願いします。(^^;A

EVFの未来

これまでは、単純にEVFの性能が上がって(あらゆる意味で)OVFを凌駕すれば、OVFは消え去りEVFに置き換わることになるだろう、と思ってきました。
しかし、よくよく考えてみると、それほど簡単な話ではないように思えます。
現状のOVFは、銀塩時代から培われたノウハウや慣れに支えられ、フレーミング・フォーカシングおよび写真を撮っているという気分等々に優れています。しかし、フォーカシングを機械任せ(AF)にするとかEVFがMFにも十分耐えうるようなレベルにまで性能が上がるとかすれば、気分を除くとフレーミングしかできないVFだとも言えます。
一方のEVFは、性能が十二分に上がれば、気分は別にして、フレーミングは当然できますし、なによりもWBや色温度等々の撮影されるであろう結果を事前に確認できるものです。


銀塩病に冒された身としては、EVFで撮影結果を確認できることが必ずしも有り難いとは思いませんけどね。今日はこのFilmを装填して、(モノクロが殆どでしたから)現像液はアレを使う予定で、時間や温度はこうする予定で、この(単焦点)Lensを付けていこう、ってことになればファインダーを覗かずともほぼ仕上がりを脳裏に浮かべることができました。と言うより、この予想と結果が高い確率で一致するようになって撮影が楽しくなったものです。この域に達すると、ファインダーを覗く前にフレーミングはほぼ決まってましたから、フォーカスを合わせて露出を調整してシャッターを切ることが瞬時に可能でした。ですから、ファインダーを覗いて撮影結果を確認するなんてことにはなんの魅力も感じてません。飽くまで、個人的な趣味嗜好に過ぎませんけど。


話が逸れてしまいましたので、元に戻りましょう。
どんなに素晴らしいEVFでも、と言うより高性能なEVFであればこそ、そこに見えているものは背面液晶に見えているものと同じものではないでしょうか。
嘗て、カメラはファインダー(OVF)を覗いて撮影するものでした。初めて接するカメラがそう言うものでした。しかし、現在では初めて接するカメラは、おそらくケータイのカメラでしょう。最近でこそスマホが増えてきましたが、若年層は二つ折りケータイの画面を見ながら撮影することに慣れていることでしょう。スライド式ケータイなどは、背面液晶の付いたデジカメのように使えるので、二つ折りより使いやすいと感じます。しかし、二つ折りから始めた人達は特にそうは思わないことでしょう。
背面液晶は、特に明るい昼間の屋外等では見難いものです。そう言った意味ではVFの価値はあります。しかし、ケータイカメラに慣れた世代にとっては、VFなどは付いていることそのものが不思議だと感じることでしょう。そんな世代にとっては、VFなど要らないのではないでしょうか。
とすれば、VFそのものがノスタルジックなもの、或いは背面液晶が見辛くなってしまったシルバー世代のためのものとも言えるかも知れません。ならば、この際EVFではなくOVFの方が似合っているのではないかと思われます。


背面液晶があると言うことは、それをDriveする回路とそれにDataを送る回路が必然的に存在しているわけで、それらを利用して小形ディスプレイを付加することはアホでも思いつくことです。そこに可能性がある以上、エンジニアとしてはチャレンジしたくなるのは当然であり、営業サイドとしてもそれにノルであろうことは想像に難くありません。しかし、本当に必要なものなのでしょうか。結局行き着くところは背面液晶であり、VFなんぞはニッチ市場に過ぎないとすれば、新たにEVFなんか開発するような愚かなことは止めて、OVFを残す方が懸命ではないかと愚考いたします。


まとめ

  • OVFはフレーミングと気分のもの
  • EVFの性能はOVFを凌駕するだろう
  • ケータイ世代には背面液晶のみが必要でありVFそのものが不要
  • VFは所詮ノスタルジック・シルバーなニッチなもの
  • ならばEVFなんかやめてOVFでいいのではないか