だ・か・らっ、Dia“l”yだってばさ!

これは『戯れ言』です。また、“Diary”ではなく“Dialy”です。つまり、日記に似て非なるものです。 所謂『日記』ではありません。お間違えの無いようお願いします。(^^;A

Active-Pixel Color Sampling sensor

#SWHのテストちうですが、面白そうなので割り込ませます。


Hot news! Sony revolutionizes the sensor world? Makes world’s first Active Pixel Color Sampling sensor


Active-Pixel Color Sampling sensorとはなんぞや?


この画像の中に、

The APCS is Sony's CMOS image sensor with single pixel color-sampling by moving color filter on electrified

とあります。

APCSとは、カラーフィルターを電気的(酔っ払った、ではないでしょうw)に動かすことにより単一ピクセルでカラーサンプリングを行うCMOS撮像素子である

ってところでしょうか。


元記事には

  1. Bigger pixels compared to same resolution Bayer sensor. This means more electrons captured and therefore higher dynamic range and lower noise (crazy ISO possible…even crazier than those of the Sony A7s).
  2. No moire issues anymore. No Anti Aliasing filter needed (increases per pixel sharpness).
  3. That tech also allows to make crazy high megapixel sensor. For example if you keep an Sony’s APCS pixel size same as the current Sony A7r 36MP RGB pixel size sensor you could in theory make a much higher resolution sensor with same noise level.
  4. Less pixels to read means also faster processing and readout.
  5. You actually can have a “full-monochrome” sensor

とありますが、ちと怪しい。
1. 確かにpixelサイズは大きくなる。単純に比較すると、RGGBなベイヤーの4倍とも言える。が、フィルターがあるのは同じなので、フィルターによる減衰分は同程度であろう。そして、"by moving color filter"*1なので、時分割で各色を測定することになる。(例えば、RGBと並んだカラーフィルターを動かして、とある時にはRが次にはGがそしてBが、と言うように時間によってRとGとBを分けるしかないのではないかな。)となれば、pixelサイズが大きい分は露光時間が短くなることによって相殺される。仮にR:G:Bの露光時間をベイヤーと同様に1:2:1に設定すれば、シャッターが空いている時間の全てを露光に使用できるベイヤーに対してその時間を時分割しなければ無くなるのでAdvantageはないのではなかろうか?(1 pixelの面積は4倍でも、RやBが受光する時間は1/4になる。)ゆえに、ダイナミックレンジがーとか、低ノイズがーとか、狂ったような高ISOがー、なんてのは間違いなんじゃなかろうか。(面分解能にしても、ほびおんはべいやーの○倍、ってのも怪しい。補完しない分ほびおん等が有利ってのは判るが、1 pixelは1 pixelなのだから、3倍とか4倍ってことはないだろう・・・)
2. モアレが出ないから云々は単純な間違いか? アナログ量をデジタル量に変換する以上、この程度の面分解能ならOLPFは必要だと思われる。
3. 狂ったような高画素機がーって書いてるけど、1が怪しいのでこれも単なる妄想。
4. 色情報が時分割なので、RGBに分解するためには3回読み出さなければならないのではないか? 或いは、RGBそれぞれを別個に蓄積するか。とすると、読み出すべき情報はpixel数の3倍になるので、ベイヤーに対するAdvantageはかなり小さくなる。1/4に減るのでは無く、3/4に減るだけ。
5. カラーフィルターに“穴”を作っておいて、モノクロの場合はその穴の位置にカラーフィルターを固定する、というのならかなりよろしい。カラーフィルターは動かすけれど時分割せずに時間積分値を読み出す、というのならまぁまぁ。いずれにしても、ヲイカのモノクロ機よりは分解能の分は劣り、後者ならカラーフィルターで減衰する分感度も劣る。


カラーフィルターを動かしてRBG成分を時分割する、と言う仮定の下の話。
↑が正しいとすれば、さしたるAdvantageはないのではないか?
“by moving color filter”とあるので、時分割以外に有り得るのか?


引っかかるのはpixelサイズ。
9.78 μm (H) × 4.89 μm (v)
とある。何故縦長なのだろう?
仮に撮像素子と同程度のカラーフィルター1枚を動かす場合を考えてみる。
移動距離を短くするため縦長とし、移動は横(v)方向だとしよう。
pixelと同じサイズのR,G,Bフィルターが並んでいるとすると、とある点Gを中心に左に4.89, 右に4.89移動させればRGGB(中心は2回通るので)信号が時分割で得られる。同じ面積にするためには6.92×6.92となるから、受光面積を稼ぎつつ移動距離を小さくするための縦長なのだろうか。単純に4.89×4.89でいいような気がするが。また、とある瞬間の情報がpixelによってRだったりGだったりBだったりするので、読み出し(或いは溜め込み?)が複雑になるなぁ。
或いは、9.78/4.89≓2なので、9.78×9.78がpixelエリアで、半分をフィルターおよびその駆動装置に割り当てているのだろうか? だとすると、撮像素子全体に対するフォトダイオードの受光面積が半分になってしまい、明らかに不利である。


さて、本物はなにをどうやっているのだろうか?

*1:ペソタのローパスセレクターが撮像素子を動かしているのに対し、カラーフィルターの方を動かすってことか。